法人版事業承継税制

法人版事業承継税制は、後継者である受贈者・相続人等が、円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において、その非上場株式等に係る贈与税・相続税について、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている贈与税・相続税の納付が免除される制度です。

事業承継税制のメリット

事業承継税制のメリットは納税が猶予してもらえるところです。

ただ、「猶予」であって「免除」ではありませんので注意が必要です。

例えば先代から2代目に事業承継税制で株式を移動させると、2代目の納税については「猶予」が受けられるので納税しなくていいです。

ただ、会社を売却した場合等は「猶予」がなくなり、納税と利子税の支払いが必要になります。

2代目から3代目にに事業承継税制で株式を移動させると、2代目の納税は「免除」されますが3代目の納税は「猶予」されているにすぎないので、3代目が「免除」されるには4代目に事業承継税制で株式を移動させるしかありません。その場合も4代目は納税を「猶予」されているにすぎないので、対策が必要になってきます。

ただ本来なら多額の納税がかかるところを「猶予」してもらえるので、その期間に何かしらの対策を立てることが必要になります。

出口戦略

事業承継税制に飛び込むと、必ず事業承継税制から抜け出すときが出てきます。「抜け出す方法は次の世代が考えたら良い!」と丸投げするのも一つかと思いますが、次の世代にはなるべく面倒を残すべきではないと思うので、ある程度出口戦略を考えておくのが重要かなと思います。

認定の取消しについて検討

事業承継税制をすると色々と守らないといけないルールがあり、それを破ってしまうと猶予が取り消されてしまいます。事業承継税制を検討する場合は、取消事由に該当しそうかどうか、また事業承継税制後もしないように注意が必要です。

事業承継から抜け出す場合は、いずれにせよ認定の取消しに該当する場合かと思います。

認定取消事由に該当していることが判明した場合には、認定が取り消されます。
認定の取消事由の概要については、下表を参照してください。

https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu_zouyo_souzoku/manual_4.pdf

永遠と事業承継を続ける

事業承継を2代目、3代目、4代目と続けていくことにより、贈与税相続税の猶予をずっと継続することが可能です。これが出来たら一番いいですが、今の時代、ずっと続けるのはちょっと難しいのかなとも思います。

親族以外へ贈与もできますが、なかなか親族以外へ贈与というのは考えにくいです。

次の世代が見つからない

認定の取り消しで一番多いのが次の世代への引継ぎが出来ず、会社を閉鎖する形かと思います。

その場合は会社閉鎖時に猶予された税額の納税が必要になるので、納税の資金の確保が必要になってきます。

会社を売却する

事業を閉鎖しない場合は、M&A等で第3者に売却することが考えられます。

この場合は売却資金を元手に、猶予された税額を納税していくことになります。

事業承継のタイミング

事業承継を行うとその時の株価で計算を行い猶予する形になります。

その後、事業承継がうまくいかなかった場合には、贈与税や相続税を納めることになりますが、事業承継時点での株価をベースに計算を行います。

なので退職金などを支払った時に事業承継税制を活用しておくと、株価が下がった状態で贈与税、相続税の計算ができるので有利になります。

そういった株価が下がった時点で事業承継税制の活用も検討ください。

事業が悪化した場合

事業が悪化した場合、一定の要件を満たすと、猶予された際に計算した猶予税額と、計算後の税額の差額が免除される場合があります。事業承継税制適用後に、株価が下がっている場合は検討しましょう。

参考リンク

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